一言。

友人から電話があった

何気ない話を少ししたあと

数日後に会う予定がキャンセルになるかもしれないと

言われた

 

その時初めて知ったことだが

父親が半年ほど前から闘病中で

近々退院するという

回復しての退院ではなく

『最期』のための退院

その日が予定と重なりそうだというのである

 

はっとする

 

自分は会話の中で

友人のこころをえぐる言葉を口にしていなかっただろうか

この半年間

大切な人の最期も覚悟しながら毎日を生きている人にとって

聞くに堪えれない発言はなかっただろうか

『命』『生きること』を過剰に揶揄することをしていなかっただろうか

 

「教えてくれていれば、そんな言葉は口にしなかったのに」

 

言い訳としてぎりぎり成立するかもしれないが

口から出た言葉は

聞いた人のこころに残り続ける