なぜ学ぶのか

なぜ学校で勉強しなければいけないのか?

何のために勉強するのか?

勉強が苦手や苦痛な子にとって、ここが納得できないと

なかなか学びは進まない。

 

大人はどう答えるのか。

将来のため?

困らないように?

選択肢を増やすため?

 

高校生ならともかく

小学生や中学生の子どもたちはピンとこない。

 今の自分と距離がありすぎて。

 

学校では「今の自分」と「将来の自分」をつなぐために

『キャリア教育』が行われている。

働くことを通じて、自分の生き方を見つめる学習である。

 

けれど、それでも学ぶことに積極的になれない子も多い。

 

本来、新しい学びやできるたことが増えることは嬉しいものである。

これは、きっと遺伝子上にプログラミングされた感情のはず。

人間という「種」として成長するために必要なことだから。

 

なぜ勉強がきらいになるのか。

もしかしたら、できたことを否定されたことが多いのではないだろうか。

 

家の壁に絵を描いて(らくがきして)叱られた。

親の化粧品で遊んで叱られた。

 

赤ちゃんのころは、みんな喜んでほめてくれたのに。

成長するにつれて、「年齢にふさわしい」行動を

求められるようになる。

自分が新しくできたことや発見したを認めてもらえなくなる。

 

宿題をしていてわからないときに

「そんなこともわからないの?」と叱られる。

「早くしなさい」と急かされる。

別のことに夢中になっていたら「そんなことよりも宿題をしなさい」と。

 

学びの喜びよりも先に「嫌な記憶」のスイッチがオンになる。

そんな経験の積み重ねで、喜びのスイッチがオフになっているのではないか。

 

ただ「できたこと」をほめるのではなく

できた時の「喜び」を子どもと共感しフィードバックすることが

大切なのだと思う。